『自然素材』の一つでもある身近な物に土と石があります。原始の地球には、土はほとんど存在しなかったと聞きます。土がなければ。植物が地上に繁栄出来ません。土の大切さを考えさせられるところです。古代の日本人は、この石と土を住まいの資材としている事は、発掘物や居住跡からも伺えます。中世期に入ってその進化や改良が、歴史の事実として残っています。土壁の下塗りには、菌を発酵させて、その粘土を高めるなど仕上げに漆喰など使用する事で防火性や抗菌性なども備えている。こんな事を利用していたということは驚きです。石は建築にとても大事な役割をしていました。建築物の下に敷き込んで転圧していたのだと思います。私も古民家の改修工事でひとつの石の上にひとつの柱が立っている建物を何度か見ましたが根がらみをきっちりとしていました。石と柱は結束されていません。それが、近年地震にも対応力があるという事も何処かで聞いた事が有ります。但し、開口部が極端に多い古民家は注意が必要かもしれません。梁、桁、胴差など接合部を羽子板ボルトや短冊金物、その他いろいろな資材などを使用して補強が必要かもしれません。専門家に調査を依頼してみて下さい。近年『京町屋』も耐震性が見直されたと語る方もおられます。話は、少しそれましたが、近年注目されている、『珪藻土』とは、いかなる物か私もそんなに詳しくはないのですが、結露対策の手段として三木市お客様でも10年以上前から『珪藻土』を取り入れています。湿度調整以外にも、有害物質吸着などの効果もあるそうです。私どもの事務所の壁は、自然素材系です。系を付けるのは、100%自然素材ではないからです。例えばつなぎに、わずかに純自然素材でないものが添加されていますが問題ないと感じています。夏でも、冷房なしで過ごしてきました。(おすすめしていません。)屋根も複層システム通気を採用している事もかなり影響ありです。快適なところは静電気が少ない事です。壁に埃も付にくいけれども、デメリットも数多くあります。例えば、よごれやすい材質のものやふきとりしにくい物、扱いにくい物も多くありますが、適材適所で選択できれば欠点も持ち味だと思います。最後に土に戻りますが、ご家庭の庭に少しでも土のスペースを確保して木や草花を楽しみ、そこにバッタやコオロギなどがいれば素敵だと思いませんか。